【世界観】

 

警視庁刑事部捜査第八課――通称「八咫烏」。

彼らの捜査対象は"人"ではない。

日本各地に蔓延る怪異と呼ばれる存在。それが彼らの捜査対象である。

 

 

かつて、「怪異」による事件の全ては、未解決事件として捜査資料の海に葬られていた。

 

1980年、警視庁現本部庁舎竣工と共に新たに設置された刑事部第八課は「怪異」が関与していると思われるかつての未解決事件の解決、および今もなお蔓延る怪異事件を取り締まる役目を担っている。

 

 

「怪異」を取り締まり、時には「怪異」に助けられつつ、たちは今日も東京の夜を駆け抜ける。


【捜査について】

基本的な捜査の流れは下記のようになります。

 

①事件発生

②「八咫烏」以外による初動捜査

③上層部により「怪異事件」と認定された場合、「八咫烏」へ捜査依頼がくる

 

この他にも「烏」が街中で「怪異事件」と遭遇した場合や、②の段階で得られた情報が明らかに「怪異事件」であると「八咫烏」や「烏」が判断した場合は捜査依頼を飛ばして、捜査権が譲渡されることがあります。


 【用語】

 

▼警視庁刑事部第八課「八咫烏」

警視庁の地下に設置されている課になり、「怪異」が絡んでいると思われる

過去の未解決事件の解決、現在進行形の事件の捜査と解決が主な仕事です。

また、この他に「怪異」の情報収集を行い編纂する仕事もあります。

警視庁の中でも隔離されており、その全容を知る者も少ないため、

何故か窓際部署として噂されている。

 

▼「烏」

警視庁刑事部第八課に所属する刑事たちの愛称。

職務中は必ず黒スーツを義務付けられている彼らにはピッタリだと、警視総監が広めたそうです。

本企画内では刑事たちを「烏」と称します。

 

 

▼「怪異」

一般人には認識出来ない存在。夜行性。

未解決事件の多くは、彼らが引き起こしたものが大半を締めている。

人に害をなす「怪異」は染(ぜん)と称され、捜査対象であり、討伐を行う必要がある。

これに対して、人に対して友好的なものや、無害なものは浄(じょう)」と称される。

「浄」の中には進んで捜査協力を行うものもいるらしい。

※「染」への有効手段は銃。人と同様、撃たれれば傷付きます。

 

 

▼「通力」

他界より仕入れた食べ物を口にすることで「怪異」を認識可能となり、同時に「怪異」から身を守る結界術を得る。

「通力」とはその能力の総称。

「八咫烏」へ所属した「烏」は、必ず「他界」の食べ物を食す黄泉戸喫義務付けられている。

 

 

▼「通力-結界術-」

「黄泉戸喫」によって得られる「怪異」の攻撃から身を守る術。

様々な「怪異」の能力を無効化可能。しかし、その持続時間は3~10分程度で、強度は個人により簡単に破壊される場合もある。

また、使用には体力を消耗するため、日に5~10回の使用が限度となっている。

使用しすぎると最悪、死に至るので注意。

※結界の形状は人それぞれ。「身を守るもの」としてイメージされるものが具現化されるようで、大抵の場合はバリアのような形状。

 あくまで防御用のため、攻撃への転用は非推奨。攻撃には支給される銃を使うことを推奨します。

 

 

▼「他界」

黄泉の国と伝承されている場所であり、「怪異」の住処であり、「本来いるべき場所」。

その入り口は神出鬼没で、稀に人が足を踏み入れてしまうこともあるそうだが、二度と戻る者は居ない。

「怪異」曰く「陰鬱で暗闇しかない場所」とのこと

  

 

▼「黄泉戸喫」

「他界」から仕入れた食べ物を口すること。

「八咫烏」へ配属された刑事は「黄泉戸喫」が義務付けられており、これを行うことによって「通力」を得る。

その持続期間は一週間であり、一週間に一度は必ず「黄泉戸喫」を行う必要がある。

見た目は桃のそれと同じだが、味はとても不味く「土の味」と言われているようだ。

食べ過ぎると取り返しのつかないことになるとの噂で、課長が厳重に管理し、各員に配給している。

「黄泉戸喫」を行ったからと言って、全ての人間が「通力」を手に入れられるわけではない。

 

 

▼「ヤタくん」

「八咫烏」のマスコット――ではなく、「八咫烏」に所属している唯一の「怪異」。

三つ足の烏の姿をしており、彼が「他界」より食べ物を仕入れて来てくれるのだ。

また「通力」を発現できる人材を見分ける力もあるとのこと。

口煩くよく喋る。

「ヘタレ新人め!お茶汲みも出来ないのカァ!」

 

 

▼犯罪集団「GB放送局」

 「八幡」という謎の人物(怪異?)を筆頭に構築された犯罪集団。

 民間放送をジャックし、午前3時~4時の間に不定期な犯行予告を行っている。

 

 末端として動く実行犯は「鳩」と呼ばれている。

 その実態が表に出たのは、新宿駅周辺で起きた浮浪者失踪事件が発端。

 

 彼らの目的は国に不要な人間を「粛清」すること。

 「粛清」方法は殺害と他界送りの二つである。

 「鳩」曰く、この日にこの人物を殺害すると決めるだけで、その情報が放映に反映されるらしい。万が一、その日に殺害を起こさなくても、別の誰かが犯行を行うため、確実に予告が現実のものになる。

 

 

▼八幡

 はちまん、やはた。どちらの名前でも呼ばれている。

 犯罪集団「GB放送局」をまとめている人物とされる。

 怪異か人間か……正体を知る者は誰も居ない。

 

 

▼鳩

 GB放送局の末端として動く実行犯。人間。

 「染」と手を組み「粛清」を行ったり、単独で行動することも稀にある。

 体内には「宿り木」を植え付けられており、「八幡」の意向に沿わない場合は「宿り木」の発芽をもって「粛清」される。

 

 

▼宿り木

 GB放送局に関わる「染」と、「鳩」には必ず植え付けられているようだ。

 宿主の体内から腹部を引き裂いて発芽するため、発芽=宿主の絶命を意味する。

 

 

▼黄泉平坂を登る

 他界に足を踏み入れた人間は、二度と帰っては来ない。

 ただし、それは人間として、という話。

 

 他界へと足を踏み入れた人間は、瘴気にあてられ数時間で命を落とす。

 しかし、他界の食べ物を身体に取り込み、瘴気への耐性をつけた者は、仮死の後に、怪異へと成る。人としての形や記憶は9割程に失われるが、他界の住人として生きながらえるのだ。

 

 怪異にとっては「死体から新たな怪異が生まれた」という認識なので、(仮)死体の人間=生まれた怪異という認識はありません。。

 

 ただ、1割残された形や記憶から、かつてその人間と関係を密にした、人間であるならば、或いは――。